タミフル服用と脳症のつながりとは

タミフルは日本国内でよく利用される抗インフルエンザ薬であり、適切に利用すれば高い治療効果を発揮してくれることは間違いありません。
しかしながら過去、子どもがタミフルを服用した後で異常行動を見せてそのまま死亡するという痛ましい事件がありました。
この一件があってから「タミフルを飲むと薬害で脳症が起こる」というように言われるようになったのですが、しかし実際のところ脳症とタミフルの因果関係については明確に立証できているわけではないのです。
実際、異常行動によって転落死した13歳の児童の脳組織にタミフルの成分が検出されたというようなことは無く、異常行動との因果関係は全く立証できませんでした。
加えてもともとインフルエンザには合併症としてインフルエンザ脳症が引き起こされることがありましたし、また高熱によって熱性せんもうが引き起こされることもあります。
熱性せんもうが引き起こされることによって本来の判断力や思考力が失われて異常行動に繋がったとするのであれば、これはタミフルによって引き起こされたとは言い切れないでしょう。
傾向的に10歳未満の児童に対してタミフルを処方するとそうした異常行動が見られる可能性があるということで厚生労働省は10歳未満の子供に対しては処方を控えるべきだという判断を下したのは確かです。
ですがそれはあくまでも傾向的な話であり、薬の服用と脳症に確かな因果関係が証明されたわけではありません。
もちろんそうしたリスクを考えて服用をしないようにするというのは一つの判断ではありますが、「タミフルは薬害を引き起こすから危険だ」というように考えるのは、少なくとも現段階では正しいことではないと言って良いでしょう。